ひとりで韓国に来たなら

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リード 韓国へ診療を受けに来る方のうち、かなりの人がひとりで訪れます。ただ、回復はひとりでするには少し厄介なことでもあります。
韓国へ施術を受けに来る方の多くは、ひとりです。
日程を合わせやすく、わざわざ説明する相手もいませんし、なにより自分ひとりで決めたことですから。仁川空港からクリニックまでは何の問題もありません。カウンセリングも施術も、ひとりでちゃんと終えられます。問題はそのあとの数日です。
病院を出た瞬間から違ってきます
いちばんよく引っかかるのは移動です。鎮静麻酔をともなう施術や検査を受けると、その日は運転ができません。公共交通機関もすすめられません。病院で「付き添いの方とお越しください」と案内されることが多いのですが、ひとりで来た人にとっては不可能なことですよね。
方法はあります。外国人患者を受け入れているクリニックの多くが、送迎サービスを行っているか提携車両をつないでくれます。ただ当日に頼むと間に合わないので、予約のときに聞いておいてください。「ひとりで来ているのですが、施術後の移動はどうすればいいですか」と伝えれば、たいてい方法が出てきます。
宿を選ぶときも事前の確認が必要です。フロントが24時間対応か、チェックイン時間に融通がきくか、ルームサービスや近くのデリバリーが使えるか。回復期にはこうした項目のほうが、朝食のメニューよりずっと重要になります。施術当日の午後に着いてそのまま横になりたいのに、チェックインが15時からだとしたら、ロビーで二時間座っていることになります。
できれば最初の一泊か二泊はクリニックの近くで過ごし、それから移動されることをおすすめします。初日は予想外のことが起きやすい日ですし、その日に病院が近いというのは思っている以上に安心につながります。
言葉が通じない場面を先に想定しておく
通訳は施術当日にはたいてい用意されています。問題はそのあとです。
明け方に腫れがひどくなったとき、処方された薬が切れたとき、どこに電話すればいいかわからない瞬間が来ます。そのときに必要なのは通訳サービスではなく、連絡のつく人がひとりいることです。
病院の担当者の名前と直通番号を受け取っておいてください。メッセンジャーのアカウントを教えてくれるところも多くあります。カカオトークでもLINEでもWeChatでも、電話よりメッセージのほうが言葉の壁が低いですし、写真を送れるのも大きいです。言葉で説明しにくい部分を、写真一枚が代わってくれます。
薬局も先に調べておくとよいでしょう。韓国の薬局は一般に夕方早めに閉まりますが、深夜薬局や24時間薬局は地域ごとにあります。宿の近くのどこにあるかを一日二日前に確認しておけば大丈夫です。鎮痛剤や消炎剤のようによくある薬は、英語の成分名で聞けばたいてい通じます。
緊急の場合は 119 です。外国語の通訳につないでもらえますし、救急外来の場所も案内してもらえます。観光関連の問い合わせや通訳が必要なときは 1330。24時間運営で、複数の言語に対応しています。この二つを携帯に登録しておくだけでも、気持ちがずいぶん軽くなります。
もうひとつ。宿に何泊するのか、どの部屋なのかを知っている人がひとりは必要です。家族でも友人でもかまいませんので、一日一回メッセージをやりとりすると決めておいてください。韓国は安全な国ですから何も起こらないでしょう。それでも決めておくほうがいいのです。
腫れの残る顔でひとりごはんを食べること
実は、こたえるのはこちらかもしれません。施術部位が腫れていたり内出血が残っていたりすると、人の視線が気になります。マスクをすればいいのですが、食堂では結局外すことになりますし。
そのため多くの方が部屋から出なくなります。デリバリーで数日をしのぎ、四日目あたりで気分がかなり沈んできます。体は回復しているのに、心がその速度についていけないのです。窓の外は明るく、部屋のなかは暗く、時差が残っていれば昼寝をして夜に目が覚める、というリズムが繰り返されます。
これは意志の問題ではありません。ひとりでいても不自然でない席、人の少ない時間帯、向かい合って座らなくていい造り。こうした条件がそろった場所で過ごす時間は、まったく違う流れ方をします。窓際にひとり席が並ぶカフェ、午後三時の食堂、それぞれが座って海を眺めるデッキのような場所です。
韓国はひとりで食事をする人が多い国でもあります。ひとり席が標準で置かれた食堂は珍しくありませんし、コンビニで温めて食べることにも違和感がありません。都市を離れれば人そのものが少ないので、マスクを外していても誰も気にしません。ひとりでいることと孤立することは違います。前者は回復の助けになり、後者はそうではありません。その差の多くは、どこにいるかで決まります。
ひとりのほうが楽な面もあります
言っておきたいことがあります。ひとりで来ることは悪いことではありません。回復期はむしろひとりのほうが楽なのです。
体調がよくないときに申し訳なく思わなくていいですし、予定をまるごと取りやめても説明が要りません。一日中しゃべらなくても大丈夫です。同行者がいると相手の旅程も気にかけることになりますが、それが回復期にはなかなかの負担になります。相手が気を遣えば申し訳なくなり、遣わなければ寂しくなる。どちらも疲れることですよね。ひとりなら自分の体の状態だけを見ればいいので、出かけたければ出かけ、そうでなければ出かけない。その判断に何の説明も要らないというのは、回復期には思っている以上に大きな自由として感じられます。
決めておくことだけ決めておけば大丈夫です。送迎、担当者の連絡先、薬局の場所、一日一回のメッセージ。あとは自分の速度で進めばいいのです。それがひとりで来た理由でもありますから。
Recovery Route は、本当の休息とは何かをいつも考えています。 いちばん静かな場所を探して、歩く距離、日陰があるかどうか、腰を下ろせる場所を書きとめています。
本記事は旅行情報であり、医療アドバイスではありません。施術や術後のケアに関する判断は、診療を受けた医療機関にご確認ください。